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@「がん」について さるぼぼ原稿①

 先日も患者さんから尋ねられたのですが、「がんは、ほっておいてはいけないのか?」 簡単には説明できないのですが(詳しくはWebで➡生命誌研究館www.brh.co.jp)

あえてお答えすると「がんは自覚症状なく進行し、治療しないでほっておくと、多くは死に至る病です。」となります。

 約六十兆のヒトの細胞は、元は一個の生殖細胞が分裂増殖し、分化により様々な身体の組織・臓器を形成し一個体として機能しています。一つの細胞にその全ての設計図がたたみ込まれているというだけでも驚異ですが、各細胞は、分裂を休止して機能するか、何回か分裂後に死滅して同じ機能を持った新たな細胞に置き換わります。組織として機能を保つためには、周りの組織と協力し、特定の場所で、各々の容量に留まり、環境を整え、自らの役目を果たすことが必要です。

 がんは正常な分化の過程から逸脱し際限なく分裂増殖するようになった細胞集団で、周りの組織や血管・リンパ管などに変性破壊を加えながら侵入し、更にその流れに乗って遠隔臓器に飛んで生着し増殖(転移)する性質を持ちます。

 DNAのミスコピーなどの変異が重なり、がん抑制遺伝子が読み込まれなくなったり、読まれることがなかったがん遺伝子が読まれたり、複数の要因が重なってがん化が起きるようです。悪性とはいっても様々なタイプがあり、抗がん剤や放射線治療・ホルモン療法などが奏功するものもありますが、基本的には早期に発見して、局所に留まるがんをすべて排除することが最善の治療と考えます。

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